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2009年5月 2日 (土)

「正しい情報に基づき、的確な行動を」の不思議?

Ph09043001 「国民の皆様には正しい情報に基づき、的確な行動をお願いしたい」

これはここ数日、桝添厚生労働大臣と麻生総理の会見で必ず発信されるコメントである。

「正しい情報」とは、なんなのか?「的確な行動」とは、どんな行動なのか?会見をテレビで見ている多くの国民は、よくわからないのではないだろうか。少なくても、いま起きている出来事を国家的な災害・危機管理という視点でウォッチしているこの私にもよくわからない。

「正確な情報で的確な行動」は、危機管理の原理原則である。

その典型的な出来事が、昨日5月1日深夜に発表された「横浜市の高校生が新型インフルエンザウィルス感染の疑い」という情報である。午前1時台に突然行われた桝添大臣の緊急記者会見で、この情報がテレビ・ラジオで伝えられた。国内感染第一号か?と、テレビメディアもパニックに陥った。

会見後に、横浜市に電話がつながらなかったことから桝添大臣が「市の危機管理体制に問題あり」とエキサイトしたコメントが伝えられた。このコメントに中田横浜市長が「大臣こそ落ち着いて対応してほしい」と反論している。

この顛末は、その後に「白」と判定され、当該高校の校長先生が「感染の疑いが晴れてほんとによっかた!」と涙を流す場面が放送された。そして、当該高校生は、回復に向かっている。

この昨日起きた一連の出来事は、WHOがフェーズ5を宣言している新型インフルエンザに対応する国や自治体の危機管理のトップが発信する情報なのだろうか? あきれてしまった。

一方、最も多くの国民が情報を得ているテレビ報道では、防護服を身にまとった検疫官が航空機内で検疫活動している映像が発信され、世界各国で発生している感染者数を次々と選挙速報のように伝え、同時に様々な専門家からのコメントが伝えられている。

この専門家のコメントも微妙に異なっている。今回の新型インフルエンザウィルスは、病原性について弱毒性の可能性があるので毎年発生しているインフルエンザの対策で良い、検疫による水際防止は困難、現段階ではマスクの着用までは必要ない、スペイン風邪の時のように強毒性に変異する可能性があるので厳重注意が必要である、等々。

いま未知なるウィルスが問題になっているのであるから、テレビ・ラジオ各局や新聞社、週刊誌などのマスコミが追いかけ回すのではなく、専門家には情報収集や研究の時間を十分に保証してあげるべきだと思う。専門家による正しくわかりやすい解説を、メディアを通じて国民に提供する役割は十分理解できる。

こうした情報に接触している国民は、いったい何が的確な行動なのか訳がわからないのが現状ではないだろうか。その結果、このゴールデンウィークに多くの旅行者が、不安を抱えながらフェーズ5の世界各国へむけて出発している。

たまたま私は4月30日に松山市へ防災講演(結局、新型インフルエンザがテーマになった)のために羽田から全日空機に搭乗した。しかし、ほぼ満席だったこの機内(B777)でマスクを着用していたのは私を含めて2名しかいなかったのには驚いた。帰りの機内(B767)でも、私を含めて7名であった。密室の機内では、マスク着用が必須な的確な行動であるのに不思議である。

今日5月2日、好ましい情報が米国CDC(米疾病対策センター)から発表したことを伝えた国際ニュースを見た。(2日昼ニュースまで国内テレビ地上波ニュースにはまだ伝えられていない)

「CDCは、今回のA(H1N1)ウィルスの病原性は低い。現在のA(H1N1)ウィルスにはスペインインフルエンザウィルスと鳥インフルエンザウィルスの毒性に関係する遺伝子が欠けている、と発表した。」

この情報は、今後どのように変異するか不明だが、現段階では弱毒性ウィルスであることになる。しかし、新型ウィルスであることから、今我々の体内に存在する免疫で対抗できるわけではないことが、弱毒性を安心情報としてとらえてはならないことも重要なポイントである。

そうであるならばつまり、この情報に基づき判断するならば、毎年我々が経験しているインフルエンザの対応を徹底することが予防のための的確な行動につながることになる。

その的確な行動とは、①マスクの着用、②うがい、③手洗い、④人混みを避ける、⑤健康管理、を徹底することとなる。

これからはこの的確な行動を、どれだけ国民一人一人が徹底して実施できるかが、危機管理のキーワードとなる。

耐震補強、備蓄などが地震対策のキーワードであることを阪神・大震災以降訴え続けているが遅々と進まない現状にある。残念ながら我が国の国民には地震発生への危機意識が低く自分の問題として捉えずに、こうした行動が徹底できないのが現状である。新型インフルエンザへの対応も、同様な事態になることは十分に想像できる。

ゴールデンウィークで多くの国民が海外へ出発し、帰国のピークが5月5~6日になるそうである。この人々が海外のおみやげとして新型インフルエンザウィルスをどれだけ持ち帰ってくるか、目を離せない。

もう一つ懸念がある。

今回の豚を由来とする新型インフルエンザですっかり陰に隠れてしまったが、全身感染を引き起こす強毒性の鳥インフルエンザH5N1が、フェーズ3のまま粛々と感染を拡げていることも忘れてはならない。

さらに、今年の秋から冬にかけて第二波の発生が懸念されている H1N1×H5N1×△△△△=??? の答えとして何が出てくるのか、誰も解けない、そして予知ができない「謎」である。

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